新卒や中途採用で新しく入社した会社で、上司や先輩から放置されている方は少なくないと思います。
放置され続けると、「辛い」と感じることも多いでしょう。
とくに、新人の頃は仕事内容もよくわからず「何から手をつければよいのかわからない」などと悩みをもつことが少なくありません。
本記事では、新しく入社した会社で放置されて辛い方に向けて対処方法や放置される理由について解説します。
会社で新人が放置されてしまう理由
会社で新人が放置される理由としては、次のとおりです。
- 上司が多忙で時間がない
- 新人に頼めるタスクがない
- 指導方法に悩んでいる
- 教育体制が整っていない
- 主体性を図るため自発的に行動するのを待っている
それぞれ詳しく解説します。
上司が多忙で時間がない
新人が放置される理由の一つとしては、上司が多忙で新人に教える時間がない場合が考えられます。
新人教育には、時間がかかるほか、労力や根気も必要とします。
仕事が多忙すぎて気持ちに余裕がない状態で、教育のみに時間を割くことは簡単ではありません。
教育係として教育業務に専念できるのであれば、上司や先輩もスケジュールや気持ちに余裕をもちながら教育に励めるでしょう。
しかし、多くの場合は教育業務に専念できることは少なく、上司や先輩は自身のタスクを抱えています。
とくに、新人が配属される4〜5月のタイミングで忙しさがピークとなる部署には要注意です。
新人に頼めるタスクがない
そもそも新人に頼めるタスクがない場合も新人が放置される原因となります。
当然ですが、新人は「業務のわからないことがわからない」状態であるため、何かタスクを振る際には誰でもできる雑用に絞られるでしょう。
たとえば、簡単な資料の整理や掃除などです。
筆者も1ヶ月まともなタスクがもらえない時期がありました・・・
そのため、あらかじめ新人のために新人がやるべき業務を用意する人がいなければ、放置されてしまう可能性が高まります。
指導方法に悩んでいる
上司や先輩が、新人に対してどのようにして指導しようか悩んでいる場合も考えられます。
たとえば、初めの段階で何もかもを教えすぎると自身で考える力が身につかない、放置しすぎると孤独感やストレスを感じてしまうだろうと悩んでいます。
指導方法に悩んではいるものの新人に完璧に適した教育をおこなうのは難しいです。
会社の先輩や上司は、教育方法について考えおり、結論が中々でないことで結果として放置に至っている可能性が考えられるでしょう。
教育体制が整っていない
新しく人材を雇用する場合は、研修制度や教育方針が明確に定められていると思うでしょう。
しかし、設立して日の浅い会社などで採用経験があまりない場合は、何らかの理由で教育体制が整っていないケースがあります。
教育体制が整っていなければ、どのような研修をおこなうのか、都度考慮して実施しているため新人に話しかけるタイミングが遅くなってしまうケースも考えられるでしょう。
主体性を図るため自発的に行動するのを待っている
新人の主体性を図るために自身から自発的に行動するのを待っているケースが挙げられます。
この場合は、自身の置かれた状況をどのようにして打破していくのかを見極めようとしている可能性があるでしょう。
自身のタスクがなければ積極的に「何か仕事はありますか」と主体的に行動ができるのか、あるいは放置されれば何もせずに時間を過ごすタイプなのかなどです。
【経験談】新人の社内SEとして入社して半年間放置された話
筆者は、転職活動で成功し第二新卒として医療・福祉業界の社内SEとして働き始めました。
拠点が関東で筆者のみの部署で上司は全員関西におり、初めの1ヵ月は関西で研修を受けていました。
研修終了後は、正式に関東本部の社内SEとして配属されることとなります。
初めの頃は、40以上ある事業所に1人で挨拶回りやネットワーク機器の設置などさまざまなタスクがあり、非常に充実していました。
しかし、ある時を境にタスクが落ち着き筆者の仕事がなくなってしまいます。
そこで、暇を持て余した筆者は課長に「何かできることはありますか」と尋ねたところ「ちょっと待って」といわれてから返信が来ることはありませんでした。
え?せっかく尋ねたのに何もタスクをもらえない・・・とひどく落ち込みましたね(笑)
現在も何日か何もタスクがない日がありますが、スキルアップのための学習や事業所の人たちに何かできることはないかと考えながら生活をしています。
ここで言いたいのは、自身が放置されているのは無能だからなどネガティブな内容では基本的にないことです。
筆者の上司は、関東と比較して事業所の数が多い関西でのタスク及び課長としての業務に日々追われており、なかなか教育に割く時間がありません。
そのため、放置されているのは「私が無能だから」と落ち込まないようにしましょう。
新人が放置された場合の対処方法
新人が会社で放置された場合の対処方法は、次のとおりです。
- 自発的に行動してコミュニケーションを図る
- 現在の業務を深堀する
- 資格の勉強やスキルを磨くなど自身に有意義なことに時間を費やす
- バックグラウンドで処理可能な仕事を用意してもらう
- 別の企業へ転職を検討してみる
それぞれ詳しく解説します。
自発的に行動してコミュニケーションを図る
新人の場合は、周りに知り合いが少ないため、話しかけるのが難しく感じるかもしれません。
しかし、今後は周りの人間ともうまく関係性を構築していく必要があるため、積極的に声をかけていくことが大切です。
まずは、自身の教育係にある直属の上司に声をかけてみましょう。
声をかける際は、「すみません、今お時間大丈夫ですか」と相手の仕事を完全に止めてしまわないように配慮して声を掛けるとよいです。
教育担当が忙しい場合は周囲に声をかけてみる
教育担当が忙しい場合は、周囲にいる同じ部署の他の方に声をかけてみることも大事です。
教育係以外の方に話しかけるのは、指揮系統を無視することにつながりますが、放置されてあまりにも暇に感じる場合は一つの手として覚えておくとよいでしょう。
現在の業務を深堀する
現在の業務を深掘りすることも放置された場合の対処方法の一つです。
放置されている新人でも数分時間をかければ終わるタスクなど何かしらの仕事があると思います。
簡単なタスクを効率化してみたり、やらなくてもよくなる仕組みを考えてみたりとタスクを深掘りして仕組み化することを考えてみましょう。
業務の深掘りにより、他にやるべき仕事を発見できる可能性があります。
資格の勉強やスキルを磨くなど自身に有意義なことに時間を費やす
放置されて暇を持て余している場合は、開き直り自身に有意義なことに時間を費やすとよいです。
たとえば、次のような感じです。
- 現在の職種に役立つ資格の勉強やスキルを磨く
- Webライターやブログのようにインターネット上で可能な副業をする
放置されている時間は、ポジティブに考えると、お金が発生しているのにもかかわらず自由に時間を活用できる恵まれた状況といえます。
副業は、上司や先輩にバレてしまうと怒られる可能性が高いため、なるべくバレないように進めておくことが重要です。
別の企業へ転職を検討してみる
前述したさまざまな対処方法で改善されない場合は、転職を検討しましょう。
転職をした方がよい理由としては、次のとおりです。
- 成長につながらないため
- ストレスが溜まりメンタルがもたなくなるため
会社で何かのタスクをこなすことにより、知識やスキルは身に付き、成長を促します。
しかし、放置されていては成長の機会損失につながり、知識やスキルが身につかないため無駄な時間を過ごすこととなるでしょう。
そのため、時間を少しでも有意義に活用するためには、転職して成長できる環境へ移動しましょう。
転職を考える場合は、転職のノウハウや面接対策などしてくれる転職エージェントの活用がおすすめです。
新人が放置され続けることによるリスク
新人が放置され続けることによるリスクは、次のとおりです。
- 知識やスキルが身につかず無駄な時間を過ごすことになる
- モチベーションの低下を招く
- 自身の所属する部署への不満が募る
それぞれ詳しく解説します。
知識やスキルが身につかず無駄な時間を過ごすことになる
新人が放置された場合のリスクとして、知識やスキルが身につかず無駄な時間を過ごしてしまうことです。
何も仕事を任されず、ボーッとしたまま時間が過ぎていくため、一見すると「何もせずにお金がもらえるなんて最高」と感じるかもしれません。
しかし、数年後には何一つ知識やスキルが身に付いていないほか、何事にもチャレンジしない状況に陥ってしまうでしょう。
知識やスキルを身につけるためには、積極的に仕事をもらいにいく、転職するなどを検討してみましょう。
モチベーションの低下を招く
新人から放置され続けた場合、仕事に対するモチベーションの維持が難しくなる問題が生じます。
また、新人のタイミングでとくに何も教わらなかった場合、いきなり難しい仕事を任されてもできない状況となります。
下積み時代をろくに経験せずに、いきなり難しい課題にチャレンジすると精神的かつ体力的に削られるでしょう。
いきなり難しい仕事を任されることや簡単な仕事しか任せてもらえない場合などの状況下においてモチベーションを維持することは難しいです。
自身の所属する部署への不満が募る
周りの同期はさまざまな仕事を与えられてチャレンジしているのにもかかわらず、自身は何も仕事を与えられない場合は、所属する部署への不満が募るでしょう。
不満が募れば、自身の感情に変化が現れるため、態度として出やすくなるでしょう。
自身の悪い態度が部署に伝われば、部署の人間との関係性が悪くなるため、事態はさらに悪化する恐れがあります。
そのため、不満がある場合も態度にあらわすことなく、落ち着いた状態で周りの人間とコミュニケーションを維持するようにしましょう。
放置されることによるリスクを理解して改善策を講じよう
- 新人が放置される理由は上司が多忙で時間がないことや新人に頼めるタスクがないことが関係
- 放置されて辛い場合は、自発的にコミュニケーションを図る、別の企業への転職を検討してみる
- 放置され続けると、知識やスキルが身につかない、モチベーションの低下などのリスクがある
新人が放置されてしまう理由としては、上司が多忙で時間がないことやそもそも新人にタスクがないことなどさまざまです。
放置され続けることによるリスクは、知識やスキルが身につかないことのほか、モチベーションの低下を招く恐れがあるでしょう。
放置されることによるリスクを低減するためには、自発的なコミュニケーションをとることや改善策を講じてもダメな場合は別の企業への転職を検討する必要があります。
転職を検討する場合は、転職のノウハウが学べたり、転職対策を丁寧におこなってくれる転職エージェントの活用を検討してみてください。
コメント