インフラエンジニアは、ITの根幹に携われるためやりがいを感じやすい、ITにおける幅広いスキルが身につくなどさまざまなメリットがあります。
インフラエンジニアを目指す人で、「インフラエンジニアはやめとけ」と聞いたことがある人は多いでしょう。
インフラエンジニアには、夜勤や休日出勤、単純作業が多いことなどから一部の人から「やめとけ」との声が上がっています。
本記事では、インフラエンジニアがやめとけと言われる理由やインフラエンジニアになるメリット、向いている人の特徴について解説します。
SNSなどで散見される実際にインフラエンジニアとして働く人の体験談についても紹介していくため、ぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアがやめとけと言われる理由は?
インフラエンジニアがやめとけといわれる理由は、次のとおりです。
- 休日出勤や夜勤がある
- 緊急のトラブル対応が発生する可能性がある
- 常に勉強し続ける必要がある
- 単純作業が多い
- 裏方の仕事であるため、成果の実感が湧きにくい
それぞれ詳しく解説します。
休日出勤や夜勤がある
インフラエンジニアは、休日出勤や夜勤などが多くある職種です。
クライアントの要望や携わるシステムによっては、年中無休でシステムを稼働させる必要があります。
クライアントの業務が滞らないように、インフラエンジニアは深夜や休日に出勤することが珍しくありません。
サーバーの管理やネットワークの調整は、全体の作業を止めないように比較的人数の少ない深夜や休日におこなわれることが多いです。
家族や友人とプライベートでの予定を合わせにくいことからインフラエンジニアの仕事はきついと感じ、「やめとけ」といわれています。
実際に、休日にトラブルが発生して呼び出されたインフラエンジニアの友人もいます・・・
緊急のトラブル対応が発生する可能性がある
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークに突発的なトラブルが生じた場合に夜間や休日関係なく、対応しなければならないことがあります。
あらかじめ入念にインフラ設計や構築をしていても意図しないトラブルが起きることはあるでしょう。
そのため、インフラエンジニアは常にトラブルに対して気を張り、緊張感を持ちながら生活しなければなりません。
夜間や休日にトラブル対応にいくことになれば、生活リズムが不規則になる可能性もあるため、やめとけという声があがっていると考えられるでしょう。
常に勉強し続ける必要がある
インフラエンジニアは、成長を続けるIT業界の最新技術や知識を常に勉強し続ける必要があります。
そのため、勤務時間以外でもIT業界の動向を追いつつ、ITにおける最新技術や知識の学習時間を設けなければなりません。
プライベートの時間を割いてまで勉強したくない人や勉強自体が苦手な人は、インフラエンジニアにあまり向いていないといえるでしょう。
単純作業が多い
インフラエンジニアの仕事は、運用・保守に携わる場合、単純作業になる傾向があります。
プログラマーのようにシステム開発をするわけではなく、開発されたアプリケーションが動く基盤を担当するのがインフラエンジニアです。
トラブルが発生しない限りは、仕事がないため暇を持て余したり、同じ作業の繰り返しになることで仕事がつまらないと感じる人も珍しくありません。
裏方の仕事であるため、成果の実感が湧きにくい
インフラエンジニアは、プログラマーやSEのようにシステム開発などで表立ち活躍するというよりは、ITインフラを裏で支える裏方の仕事を担います。
運用・保守がメインであるインフラエンジニアの場合は、成果物が評価される機会が少なく、マニュアル化されたルーティン業務が多いです。
そのため、「自身の仕事が評価されているかわからない」「成長の実感がわかない」などと悩みを抱える人も珍しくありません。
インフラエンジニアは、トラブルを解決しても感謝される機会が少なく、表舞台で活躍したいと考えている人には不向きといえるでしょう。
インフラエンジニアになるメリット
インフラエンジニアになるメリットは、次のとおりです。
- ITの根幹に携われるため、やりがいを感じられる
- 比較的残業が少なめで、休日を取得しやすい
- 未経験OKの求人数が豊富にある
- ITにおける幅広いスキルが身につく
それぞれ詳しく解説します。
ITの根幹に携われるため、やりがいを感じられる
アプリケーションやシステム開発に携わるSEやプログラマーと比較すると、インフラエンジニアはあまり目立つ存在ではないといえます。
しかし、AIやクラウドサービスなどが普及しIT化の進む現代社会はITインフラにより支えられています。
そのため、ITインフラの設計や構築、運用、保証を担うインフラエンジニアの存在は現代において不可欠です。
金融機関や公共機関などもITインフラにより支えられているため、ITの根幹部分に携われるインフラエンジニアのやりがいは非常に高いといえるでしょう。
比較的残業が少なめで、休日を取得しやすい
インフラエンジニアの仕事は、シフト制や交代制が採用されていることが多く、比較的残業が少なめで休日を取得しやすい傾向にあります。
残業が発生する可能性も低く、定時で会社できる場合が多いです。
まだやるべき仕事が残っていても、次のシフト担当者に引き継ぎが可能であるため、ワークライフバランスを充実させやすい特徴もあります。
未経験OKの求人数が豊富にある
IT化の進む現代では、IT人材が不足しており、よりインフラエンジニアも需要が増しています。
そのため、未経験でも比較的転職しやすい職種といえるでしょう。
実際に、求人ボックスで「インフラエンジニア未経験」と検索すると、18,250件の検索結果が表示(2023年6月17日時点)されます。
そのため、インフラエンジニアに未経験からの転職を考えている方にもおすすめです。
出典:求人ボックス「インフラエンジニア 未経験歓迎の転職・求人情報」
ITにおける幅広いスキルが身につく
インフラエンジニアが実際に業務で扱う技術や知識は、非常に幅広いです。
ネットワークやサーバーの知識や技術のほかに近年では、クラウドサービスの普及が高まり、AWSのようなクラウドサービスの知識や技術が求められるようになってきています。
総務省の調査によると、クラウドサービスを利用する企業の割合は2021年の時点で約7割となっていることが報告されています。
インフラエンジニアとして働くことで、サーバーやネットワークに関することだけでなく、クラウドサービスやセキュリティ、アプリケーションなどの知識を身につけることができるでしょう。
また、設計や構築の部門に所属する場合は、ヒアリングスキルや提案スキルなども身につけられるでしょう。
インフラエンジニアへの転職を考える場合は、クラウド技術の学習がおすすめです!
出典:総務省「令和4年版 情報通信白書」
インフラエンジニアの将来性
インフラエンジニアの将来性について気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、インフラエンジニアの将来性はあるといえます。
将来性がある理由については、次のとおりです。
- クラウドサービスの普及により需要が増している
- IT業界の深刻な人材不足からインフラエンジニアが求められている
それぞれ詳しく解説します。
クラウドサービスの普及により需要が増している
前述しましたが、近年はAWSのようなクラウドサービスの普及が高まってきています。
そのため、インフラエンジニアはクラウドサービスの知識や技術が求められるようになり、需要も増しています。
総務省の調査によると2021年のクラウドサービスを利用したことのある企業のうち、約9割が効果を得られたと回答しているのです。
このようにクラウドサービスは普及と同時にさまざまな企業で効果を実感できていることから、クラウドに関する知識や技術を保有するインフラエンジニアの市場価値は非常に高いといえるでしょう。
オンプレミス環境からクラウド環境に移行する案件の取り扱いも多いため、インフラエンジニアとして活躍したい方は、オンプレミスのスキルに加えて、クラウドに関する知識や技術を身につける必要があります。
出典:総務省「令和4年版 情報通信白書」
IT業界の深刻な人材不足からインフラエンジニアが求められている
インフラエンジニアに将来性がある理由の一つは、IT業界が慢性的な人材不足に陥っているためです。
経済産業省の調査によると、2030年の時点でIT人材が約40〜80万人不足すると報告されています。
そのため、インフラエンジニアに限らず、IT業界全体で需要が高まっていると考えられるでしょう。
企業のIT化が進む現代において、ITインフラの構築や運用などの業務に携わるインフラエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。
出典:経済産業省「IT人材育成の状況等について」
インフラエンジニアに向いている人
インフラエンジニアに向いている人の特徴は、次のとおりです。
- 好奇心があり、新しい技術の取得が得意な人
- 事前準備を怠らない人
- IT機器に触れるのが好きな人
- コミュニケーション能力が高い人
それぞれ詳しく解説します。
好奇心があり、新しい技術の取得が得意な人
IT業界は、AIやクラウドサービスのようにさまざまな最新技術が普及し、時代により求められる知識や技術が異なります。
そのため、ITやインターネットの仕組みにそれほど興味がない方には向いていないといえるでしょう。
また、インフラエンジニアは常に学習し続けなければならない職種であるため、好奇心を持ち新しい技術にも学習意欲を持つことができる人に向いています。
事前準備を怠らない人
インフラエンジニアは、システムにトラブルが発生してクライアントの作業が滞らないために、「念のため」や「あらかじめ対策をとる」などの考え方が求められます。
そのため、物事の細部まで考慮し、事前準備を怠らない人に向いているといえるでしょう。
優秀なインフラエンジニアは、障害対策を講じるのみではなく、トラブルが発生した場合の対応方法をいくつか準備しています。
IT機器に触れるのが好きな人
インフラエンジニアは、サーバー機器やルーターなどのネットワーク機器などのIT機器に触れて作業をおこなうことが多いです。
たとえば、サーバーを組み立てたり、Wi-Fi環境を構築するためにルーターをLAN線を用いて配線するなどの仕事をにないます。
そのため、サーバー機器やネットワーク機器に抵抗がなく、触れるのが好きな方はインフラエンジニアに向いているといえるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人
インフラエンジニアの仕事は、プロジェクトによりチームを組んで作業をおこなうケースもあります。
チームプロジェクトでは、お互いが協力し合いながら業務を円滑に進めるための協調性やコミュニケーション能力が求められます。
また、クライアントの会社で常駐して働く場合は、クライアント企業の従業員ともうまく関係を築く必要があるでしょう。
クライアントやチームと適切なコミュニケーションが図れるほか、クライアントからの要望やニーズを正しく理解できるような人材がインフラエンジニアに向いています。
実際にインフラエンジニアとして働く人の体験談を見てみよう
SNSなどで散見される実際にインフラエンジニアとして働く人の体験談について紹介します。
日常の根幹を支える職種であるため最高
コロナウイルスの影響により、普及が進んだテレワークや現在話題になっているIoTについては、すべてネットワークを基盤とした技術です。
そのため、この方が述べているようにネットワーク構築を担当するインフラエンジニアは、現代社会の基盤を支えていることから最高であるといわれています。
AIやクラウドサービスの普及の裏側を支えているのがインフラエンジニアです!
覚えることは膨大だが、得られるものが多く楽しい
この方は、初めは開発系のプログラミングの学習をしていましたが、さまざまなことを考慮したうえで未経験でインフラエンジニアへ転職しています。
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークの知識・技術に加えて、セキュリティやクラウドの知識・技術を習得する必要があることから覚えることが膨大です。
しかし、覚えること自体は大変ですが、得られることも多く、市場価値の高い存在となれることからやりがいのある職種ともいえます。
覚えることが膨大で大変ですが、その分得られるものも多いです!
夜間作業がきつい
インフラエンジニアは、基本的にシフト制や交代制での勤務が多いため、夜間や休日での出勤も多いです。
そのため、生活リズムが狂いやすくSNSの方のように「きつい」などの声が見受けられます。
インフラエンジニアとして働くためには、ストレス耐性や徹底的に体調管理ができることが求められるでしょう。
睡眠時間と適度な食事は欠かさないようにしましょう。
インフラエンジニアについてよくある質問
- インフラエンジニアは、女性でも働けますか?
可能です。
インフラエンジニアは、ネットワーク、サーバー、データベースなど、情報システムの基盤となる部分を設計、構築、運用する仕事です。
求められるスキルは技術知識と問題解決力、そして良好なコミュニケーション能力。
女性でも男性でも、これらの能力を持っていれば十分に資格があります。
- インフラエンジニアに向いていない人の特徴は?
インフラエンジニアに向いてない人の特徴としては、次のとおりです。
- 夜勤や休日出勤をしたくない
- システム開発を担いたい
- 細かい規則を遵守し、働くのが苦手
- 突発的なトラブル対応は避けたい
- インフラエンジニアの年収が知りたいです。
求人ボックスの調査によると、インフラエンジニアの平均年収は約529万円となっています。
出典:求人ボックス「給料ナビ」
インフラエンジニアは将来性があり、やりがいのある職種
- インフラエンジニアには休日出勤や夜勤がある
- 緊急のトラブル対応が発生する可能性がある
- 常に勉強し続ける必要があるほか、単純作業が多い
- 裏方の仕事であるため、成果の実感が湧きにくい
- ITインフラの基盤に携われるためやりがいのある仕事
- ITにおける幅広いスキルが身につく
- クラウドサービスの普及や深刻な人材不足により需要が高い
- 好奇心がある人や事前準備を怠らない人に向いている
インフラエンジニアには、休日出勤や夜勤があるほか、緊急のトラブル対応に追われることから「やめとけ」と声が上がっています。
また、単純作業が多いことやSEやプログラマーのようにシステム開発に携わるわけではなく、裏方の仕事を担うことから製菓の実感が湧きにくい傾向にあります。
一方で、インフラエンジニアにはitインフラの基盤部分に携われることから、やりがいを感じやすい職種ともいえるでしょう。
また、ネットワークやサーバー、クラウドなどITの幅広いスキルが身につくため、市場価値の高い存在になることが可能です。
クラウドサービスの普及やIT業界全体の慢性的な人材不足により、インフラエンジニアの需要はますます高まっています。
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